長時間連続血圧測定(ABPM;Ambulatory Blood-Pressure Monitoring)
ABPMは診断のため、白衣高血圧White-Coat
Hypertensionに使用されています。
白衣高血圧疑診例:
1)少なくとも3回以上クリニックでの血圧測定で140/90
mm Hg以上
2)クリニック以外で2回少なくとも140/90未満
3)ターゲット臓器の障害無し
血圧の日内変動は個人差が大きく、特に日中の活動、睡眠中等の家庭血圧測定では捉えられない血圧の変動を調べることがABPMによって可能となりました。特に睡眠時の血圧の変動がより重要であることが分かってきました。
一般に血圧は覚醒時よりも睡眠時に低値を示しますが、高血圧症では睡眠時に血圧が下降しない場合や夜間に血圧が上昇する場合があることがわかり、そのようなケースでは無症候性脳梗塞や心肥大、蛋白尿等の高血圧性臓器障害を高率に伴うと言われています。起床後急激に血圧が上昇したり朝の高血圧がその時間帯における脳卒中や心臓発作発症との関連が深いことが報告されています。
このようにABPMは現在では高血圧の診断と治療において重要な役割を果たしております。