褥瘡(じょくそう)床ずれ
皮膚が虚血性壊死になっている状態といいます。
寝たきり状態の人や知覚神経障害のある部位に起こります。特に加齢、糖尿病などの持病により、褥瘡が発生する要因になります。
いちばん起きやすい場所は、腰の部分(仙骨部や大転子部)、次いで足、特にかかと、そのほか肩甲骨や肘の関節などです。
はじめは、皮膚が赤くなり、うすく水疱(水ぶくれ)ができます。この水疱が破けてびらんになり、皮膚が壊死すると、黄色から黒っぽくなり、周りが炎症を起こして赤く腫れてきます。さらに感染を起こして膿がたまることもあります。
予防としては、局部圧迫しないように、かつ局部マッサージをして、血行が滞らないようにします。
褥瘡になってしまったら、皮膚を保護し、抗菌作用のある外用剤を使います。
褥瘡が慢性化し、壊死が皮膚の深くに達したときは、壊死組織を取り除き、新しい皮膚を再生させる働きのある外用剤を用います。壊死組織が頑固に張り付いているときは、外用剤では溶かしきれないので、メスなどで取り除きます。
要点を言いますと
体圧を分散する寝具を考えること。
体位を変えること。
局部マッサージを行うこと 。
全身を清潔に保つこと。